2009年10月02日

仕事するのにオフィスはいらない


仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書) [新書] / 佐々木 俊尚 (著); 光文社 (刊)
かつて、サラリーマンが「社畜」と呼ばれていた時代があった。会社に人生を捧げ、自由を奪われた奴隷的な存在。毎朝、眠たい目をこすり、満員電車にゆられて出勤する退屈な日常。ところが、昨今の不景気に相俟って、非正規社員やフリーターがクローズアップされ、現在においてはその退屈な日常を手に入れること(正社員になること)こそが、理想の人生になってしまった。
企業の正社員は、人生のリスクを会社という一点に集中させている点で危うい。しかし、その中でも金融業、あるいはITベンチャーなど高度な専門性を持つ人間は、自分の能力が「正社員の賃金制度に収まりきらない」ことを熟知しているため、自ら契約社員や嘱託といった非正規雇用の道を選び、彼らは複数社の名刺のもとリスクを分散している。いまや、歴史ある大企業が倒産しても誰も驚かなくなった。会社という他人の船に乗っていては、他人の船とともに沈んでいくだけなのだ。

 
いまだに「会社員は会社にいてナンボ」と言ってはばからない管理職は、どの企業にもいます。彼らは、「社員を監視することこそが自分の業務」と変な勘違いをしていて、自分達の目の届かないところに部下が行ってしまうことを極度に恐れているのです。
ノマドワークスタイルには、会社の上司や同僚の「目」はありません。
だから仕事をさぼって「2ちゃんねる」を読んだり、友達のミクシィ日記をのぞいたりしていても、誰にも怒られません。ヘッドフォンしてユーチューブを見始めると、すっかり夢中になって、仕事はどこかへ行ってしまって…ということになってしまいます。
だから自分のアテンションをどうやってコントロールし、注意が散漫になってしまわないよう仕事に集中できる気持ちを作り出せるかどうかが、実は最も重要な課題なのです。<本書>

 
インターネットのおかげで、労働時間や勤務場所といった縛りは薄れ、我々は流動的な仕事が出来るようになった。こうなると、優秀なクリエイターを職場に1日中縛りつけ、能力の違う仲間達と同調させるよりも、彼を縛る鎖を解き放ち、その能力を十分に発揮させたほうが、社会のためにも彼自身のためにもなる。
21世紀のビジネススタイルは、能力のある/専門性の高い人間が、自分自身をITにより武装化し、ノマド(遊牧民)、すなわちフリーエージェントとして活躍する時代になるだろう。
 
 
いくつものベンチャー企業を経験してきた彼は、個人と組織は対等な関係だと考えています。その考えは、まだ20代の会社員だったころも、執行役員になってからも変わりませんでした。「いつでも会社を辞めてやるよ」と思っていて、でも会社から「辞めないでほしい」と考えられているような会社員、そんな会社員であるべきだと、新野さんはずっと考えてきたのです。これはまさにノマドワークスタイルそのものと言ってよいでしょう。
とはいえ、そうなるためには自分自身の能力を磨かなければなりません。いつフリーになっても大丈夫という裏付けがなければ、社員と組織の関係は対等にはなっていきません。<同>

 
自分の購入した洋服やコスメなどを YOU TUBE で紹介する商売をしているブレア・ファウラーさんは、まだ16歳の女性である。商品を魅力的に紹介できるプレゼン能力さえあれば、普通の女子高生が彼女のように一躍有名人になることも夢ではない。
「IT」はクリエイターを拘束する「会社」という鎖を断ち切る武器なのだ。
 
 
posted by もときち at 19:38 | INTERNET | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする 

2009年10月05日

税金の基本

テレビのニュースで連日のように議論されている増税の問題。もちろん、増税に賛成の国民なんてあまりいないだろう。とはいえ、政府も国として国民に必要不可欠のサービスを提供するために、ある程度のお金が必要なのは仕方ないことであるし、我々もただ一方的に減税ばかりを求めることもできない。
 
政権交代前、鳩山代表は消費税の引き上げについて「4年間は上げない」という明言のもと、マニフェストを掲げてきた。しかし、一方で日本の財政赤字は危機的状況に陥っている。
民主党が公約通りに増税をしないということであれば、政府はそれを「国債」で、いわば国が国民に借金する形で埋め合わせるしかないのだが、裏付けのない借金を果たして国民が認めるかどうか。最悪の場合は国債の価値が暴落するかもしれない。そして、国債が暴落したらどうなるかというと、まず日本のメガバンクと郵貯が次々に潰れていくという事態が起こる。そんなことが起きたら日本国内だけの問題にとどまらず、一気に国際問題に発展してしまうので、どうしても政府は(見栄を張ってでも)国債暴落を阻止しなければならない。だから、最終的に政府はこの財政危機にどう対処するかというと、やっぱり「増税」しかないというわけだ。
 
いま、日本の消費税は5%である。ようするに100円の商品を購入すると5%の消費税が加算されて105円になるということ。これが消費税20%になると100円の商品が120円になり、こうなると誰も物を買わなくなってしまう。消費税の引き上げは、間違いなく国民の購買意欲を減退させ、生活水準を下げることになるだろうから、みんな、それにビビッて身動きがとれずにいるのだ。
景気というのは「お金の流れ」である。不景気になると、みんな自分の将来が不安になって財布のひもが固くなり、誰もお金を使わなくなってしまう。みんながお金を使わなくなるということは『あなたの働いている企業の商品が売れない』と同義である。(あなたの働いている)会社が作った商品が売れなくなると、(あなたの)会社は倒産してしまうだろう。そして、失業したあなたはお金を使わなくなり(使えなくなり)、あなたのような失業者が増えると、世の中のお金の流れはさらに悪くなっていってしまう。
このように、景気というのは『自分+企業+購買者』全てが繋がっていて互いに循環している。ようするに、みんなが“潤う”には、もっともっとみんなが「お金を使えばいい」のだけれど、なかなかそうはいかない。将来が不安だから、みんな財産を貯蓄にまわしてしまうわけだ。なかなか難しい問題である。
 
現在、日本では所得税・法人税、そして消費税が大きな財源になっていて、政府にとってはこれら3税収がほとんど全てと言っても過言ではない。ところで、政府がどうしても多額の税金を徴収しなければならなくなったとした場合、いったいこの3税収のうち、何を増税すればよいのだろう。
もしもあなたが定年退職後の高齢者か、あるいは職に就いていない若者ニートであったなら、迷わず『法人税』とするだろう。法人税というのは会社の利益に対して徴収される税金だから、法人税が引き上げられたところで、働いていない連中にとっては痛くも痒くもない。では、あなたがサラリーマンであった場合は…?実を言うと、会社経営者を含めたサラリーマンは『所得税』と『法人税』を出来る限り低くして、逆に『消費税』を20%くらいにしてもらったほうが断然お得なのだ。消費税の引き上げはフェアである。なぜなら、消費税は唯一国民全体から平等に徴収できる税金だからだ。
 
もちろん、消費税だって増税しないにこしたことはない。しかし、これが「法人税」の引き上げになったらどうなるか。『日本の法人税は高すぎる』というのが、会社側の共通認識である。事業税率と住民税率を含めた実効税率は40%。その他諸外国は20%程度がいいところだというのに、これでは競争もクソもないだろう。だから、日本で会社をやっていたら損じゃないかということになり、国内の優秀な企業はどんどん海外へ流出してしまうし、現にいまも流出している。ようするに、これからは海外で活躍の出来る優秀な人材のみが生存し、英語も話せない日本人はより一層の貧困を強いられるわけだ。仮に法人税を20%にまで引き下げることが出来れば、企業にも非正規雇用労働者を正社員にする余裕が生まれ、結果として、全ての労働者の賃金も増え税収も増えていく。
以上が増税に関するオーソドックスな認識である。現在のようにグローバリゼーションが進行した世界では、税収を増やそうとして『儲かっている企業から奪おう』とすると、莫大な利益をあげる企業は日本から逃げていき、結果としては税収も下がってしまうのだ。
 
 
posted by もときち at 10:50 | ECONOMY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする 

2009年10月06日

他人を評価すること

自分が考えている自己評価と会社から与えられている給与・ポストが一致しない。自分はこんなに働いているのにたったこれだけ。あいつはろくに仕事もしていないのに俺よりたくさんもらっている。なんであんなヤツが俺の上司なんだ、絶対に俺の方が優秀なはずなのに!
 
こういった不満と葛藤を日々募らせ、我慢しながら働いている人はたくさんいる。閉塞した現代社会において、ほとんどのビジネスパーソンは給与を(あるいは会社内での役職を)自分の全人格に対する評価のように受け取ってしまう。
この春の人事異動で課長に昇格するはずだ…と、密かに期待をしていたが、その期待は裏切られ、自分ではない他の誰かが課長に昇格してしまった時には、きっとショックを受けるだろう。そして、ある者は会社に忠誠を誓い、ある者は自分を認めてくれない会社に対して不満を募らせていく。自分の実力を認めてくれない会社に対して、彼らはこう言い聞かせるだろう。「自分の能力はまだまだこんなもんじゃない。アンタ達は俺の能力の表面しか見えていない。まわりの連中は気付かないが、俺にはもっともっとすごい才能があり、それに気付かない連中は精神的に浅いだけなんだ。」
 
しかし、上記のような“不満”は、彼ひとりだけが常日頃感じているような不満ではなく、多くの社会人が(口に出さないだけで)同様に感じているものだということを忘れてはいけない。彼はまるで“自分だけがこんな酷い仕打ちを受けている、自分だけが不当に低い評価を受けている”と錯覚しているが、決してそんなことはないのだ。彼と同じように「自分の本当の能力に気付いてくれない世間」に対して憤慨しているサラリーマンは数え切れないほどいるということ。なぜ私ほどの素晴らしい人間が皿洗いなどをしなければならないのか、なぜ私ほどの優れた人間がそれに見合うだけの尊敬を受けることが出来ないのか。正常な大人なら誰しも他者から受ける評価に対しては不当に感じているだろう。
だから、我々は他者から受ける評価の低さを補正するために“まわりの連中には触れることのできない精神の深さ”を強調する。「私のこの深い才能の源泉は、あなた達には決して触れることが出来ない」と。
いやいや、実際に彼はものすごい才能の持ち主であり、おっしゃる通り彼の真の実力に気付かない会社のほうがマヌケなのかもしれない。しかし、残念ながら世間はいわゆる“才能”であるとか“精神の深さ”などというものには1円の価値も認めないだろう。その才能が確固とした“かたち”になって目の前に提示されるまでは…。
 
給与は従業員の“仕事ぶり”を査定して、それらは具体的な数値となって、それぞれに支給されるものである。しかし、その数値を決めるのが結局のところ“人間”である以上、彼の真の実力にジャストフィットした給与など査定できるはずはない。当たり前の話だが、人が人を評価することは厳密には不可能である。にもかかわらず、会社という組織は人が人を評価せずには成立しえない宿命を背負っている。
人間とは社会的な存在であり、我々は社会の中で自分を位置付けられることによって、はじめて自分を実感できるものだ。それはつまり、社会の中にあって自分と他者との間にある差異が明確化されるということである。そして、我々は他者から受ける評価には常に敏感になるものだが、それはあなた一人ではない…ということを忘れてはいけない。あなたを評価をしている彼自身(社長や上司)でさえも、世間から受ける評価に対して、常に不当に感じているものなのだ。その都度、彼らもこう言い聞かせている。「マヌケな世間は、我が社の真の実力に気付いていないだけ」
 
 
※ 自分の「才能」を褒められて嬉しくない男性は存在しない。世の中のほとんどの男性には「俺は才能があり、そこらへんのボンクラよりも優れた存在だ」という自負があるからだ。しかし、世間はまったくそのことに気付きやしない。なぜ俺ほどの才能を持った人間が、それに見合うだけの尊敬を受けることが出来ないのか!…と、彼らは常にフラストレーションを抱えている(笑)
そんなわけで、女性が意中の男性をコロッと落とす方法は「鈴木君ってすごい才能あるよね、普通の人じゃこんなこと出来ないと思う。」という一言につきる。
 
 
posted by もときち at 20:53 | BUSINESS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする 

2009年10月11日

恐怖!歯周病

歯が痛い…。そう感じたのは今月、ニューヨーク旅行へいく10日くらい前のことだった。
僕は「虫歯のまま飛行機に乗ると想像を絶する激痛が走る」という噂(事実らしい)を知っていたので、正直ちょっとだけ怯えていたけれど、搭乗前に服用したナロンエース(痛み止め)が功を奏したのか、飛行機による歯痛を感じることは終ぞなかった。
しかし、それでも帰国後に歯痛はぶり返し、僕は歯医者へいく決心をした。
 
「虫歯はないけど、歯周病が進行していますね〜。」 歯医者の先生はそう言った。
…歯周病?そんなまさか。僕があの悪名高い歯周病にかかっているというのか。先生の言うことがちょっと信じられなかった。というのも、僕は毎食後の歯磨きを欠かしたことがないし、おそらく普通の人がそうする以上に、丁寧なブラッシングを心がけてきたからだ。にもかかわらず、僕の歯茎は普通の人の2倍近く痛手を負っているらしく、歯痛もそのため(出血)によるという先生の言である。先生曰く、歯を磨いていると思っていても、実際に磨けていない人が圧倒的に多いらしい。
歯周病を治療するには、ともかく丁寧なブラッシング(とくに歯周ポケットと歯間部位)しかないのだと先生はおっしゃった。おお、歯周病って治るんですか!それは良かった、安心しました。先生から徹底した歯磨きレクチャーを受けた後、看護婦さんに歯石というものを削ってもらった。これは歯の磨けてない部分に歯垢が固まって石塊化?したもので、これを除去するだけで歯周病治療に大きな効果があるのだと言う。気のせいかもしれないけれど、歯石除去後は歯がとても軽くなった気がした。
 
それからというもの、僕は先生の指示通りに歯磨きをして、もちろん歯間ブラッシングもするようになった。意外かもしれないけれど、歯と歯の間に隙間があるのは正常なのだ。だから、人間は本来ならすべての歯と歯の間に歯間ブラシが通るようになっている。しかし、歯間ブラシが通らないようになっている部位があったら注意が必要である。歯と歯の間に隙間がないのは、歯肉が腫れてもりあがっているからであり、それはあなたの歯が歯周病の危険に晒されているというサインでもある。
とまあ、そんなわけで、僕は随分と歯磨きに真剣な男になってしまった。今は歯ブラシ1つとっても、歯周ポケット専用と奥歯専用のタイプを使い分けているし、それに加えて歯間ブラシも欠かさない。さらに、歯磨き後にはGUMのデンタルリンスで歯周病原性破片を完全除去している。…完璧だ。これでしばらくは歯医者さんに行かなくて済むだろう。
 
…いや、まだ「親知らず」の抜歯が残っているか。
 
 
posted by もときち at 14:16 | HEALTH | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする 

2009年10月30日

グローバル化の条件

商品流通が資本の出発点である。商品生産と発達した商品流通である商業とが、資本の成立する歴史的前提をなす。世界商業と世界市場が、16世紀に近代的生活史をひらく。<資本論:マルクス、エンゲルス編>

 
グローバル化は現在に始まったことではなく、おそらく16世紀にヨーロッパとアメリカ、アジアを繋ぐ「大航海時代」に成立したものでしょう。しかし、現代のグローバル経済においては、もはやヨーロッパという地域で生産したものをアジアという別の地域で売るというのではなく、積極的に価値体系の差異を作りだしていかなければ、国際的競争には勝てなくなってしまうという構図があります。
 
たとえば、アメリカのIT先進企業は、その業務の大半をインドに委託しています。アメリカとインドでは時差がありますから、アメリカ側で退社時に依頼したデータ作成などの業務は、日中インド受託側で片付けられ、翌日アメリカ側が出社する頃には完成しています。
問題はそれだけでなく、労働賃金によるところも大きいでしょう。いつの時代も、企業はより安価な労働力を欲しています。同じ単純作業であれば、高い報酬を要求する国内の人間より、低賃金労働を厭わない外国人労働者のほうが雇う側である企業にとっても都合がいい。それが、アメリカにとってのインドでした。“価値体系の差異”は、このように意図的に作られていきます。
 
アメリカ、インド、もちろん日本も。各国の境目(国境)がなくなり、それぞれの国が密接にリンクしながら、同じ土俵で競争をしていかなくてはならない、それがグローバル化社会です。
グローバル化は日本にとっても必至で、遅かれ早かれ、日本企業はより安価な人件費を求めて海外へ流出していくし(ユニクロのように)現に流出しています。さらにこれから10年後においては、地方のどのような中小企業でさえ、海外との取引なしには生き残っていけないと言われています。地方の観光地においては、今や外国人観光客なしにはやっていけないような状況ですらあり、観光業務に携わる日本人には、それ相応の語学力が求められているのです。
グローバリゼーション。日本と諸外国の国境が消滅していくということは、我々日本人は英語を公用語として操っている諸外国人と競争しなくてはならないというです。先ほど例に挙げたインド人はもちろん、欧米からあらゆる業務委託の注文を受けている諸外国の人達は、例外なく英語のコミュニケーションができ、そのうえ人件費が安い。さて、英語が出来ないうえに、最低賃金をもっともっと上げろと喚いてばかりいる日本人と比べ、企業にとってどちらが“都合のよい”人材でしょうか。
 
ヨーロッパでも、香港でも、シンガポールでも、もちろんインドでも、英語は日常的に流通しています。というか、そもそも英語が出来ない人はそれらの国では就職できません。「これからの50年は中国の時代だ、だから英語よりも中国語が重要だ。だから中国語の勉強を先にするべきだ。」というのは大きな間違いで、世界共通語はこれからも「英語」であり続けるのであって、やはり個人にとってが「英語」が出来ることがグローバル化対応の最低条件と言えます。
IT・インターネットの普及により、電話線が一本あり、英語さえ出来れば、たとえ個人であっても世界を相手にビジネスが出来るようになりました。これから、日本人は否応なしに外国人との競争を強いられるようになるでしょう。英語が話せないというだけで、私たち日本人は始めから大きなハンディを背負っているのです。
 
 
posted by もときち at 09:17 | ECONOMY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする 
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